へんな生きもの へんな生きざま

著者 :
  • エクスナレッジ (2015年8月3日発売)
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5

生物は食う寝る遊ぶじゃ生きていけない、狩って捕って喰らうのだ。
そのためには、別のものに擬態したり、大きな口を開けたり、罠を仕掛けたり、求愛のためにド派手な色を纏ったり…
そんな様々な生き物となぜそのように進化したかの写真集。
印象的なものをメモ。

❐サーカスティック・フリンジヘッド
縄張りを守るために、顔より口を大きくする魚。
かなりインパクトのある写真…

❐カツオノエボシ(鰹の烏帽子)
波間にぷかぷか浮かぶ青いビニール袋…としか見えないが、浮遊型電気クラゲである。
遊泳能力を持たないため波任せで触ると強烈な電気を流すまるで魚雷。
この生物は多数の個虫が結合し、体のそれぞれの期間を担う群体生物なんだそうだ。…すみません、私には理解できない…

❐ウマノオバチ
身体の十倍くらいある尻尾をもつ蜂。木の奥に済むカミキリムシの幼虫に卵を産み付けるための進化だそうだ。
身を守るため木の奥へ奥へと進むカミキリムシ、それを追ううちに尻尾を果てしなく伸ばす進化を遂げたウマノオバチ…進化の追いかけっこだ。

❐クッキー・カッター・シャーク
うわあ、食べられる。
口を開けてまさに餌に噛み付かんとするサメを下から撮った写真。
こちらのサメ本でも生態が紹介されていた。
「動物の体の一部を噛み切る」であり、「噛み殺す」わけではありません。
https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4062205181

❐メリベウミウシ
透明なラッパみたいなクラゲみたいなやつ…だと思ったらウミウシ?ラッパの口でプランクトンを濾しとるらしいんだが、自身も体が脆くて網とかに引っかかるとバラバラになってしまう虚弱狩人。

❐ハエトリナミシャク
ページをめくったら伸びたシャクトリムシが餌を捕食した瞬間!…というかなりインパクト。

❐オオグチボヤ
く、喰われる…
ほぼ透明で管と口しかないホヤ

❐グラスフロッグ
内臓も透けて見える透明なカエルが枝につかまっている、長い脚をクロスして。
なんかこんな形のアクセサリーありそうな気がする。

❐ヒメアルマジロ
哺乳類ならそんなに不気味じゃないかと思ったんだが、濡れたネズミがシャコをかぶったようなこのアルマジロはかなり不気味だ。

❐スズメガの幼虫
擬態で大きな目玉模様を背負う幼虫。
うわあ、目が合ってしまった!

❐カマキリ各種
カマキリとは造形的に実に「空想怪物」のようだとつくづく思った。
 ヨウカイカマキリは枯れ木のようで佇む姿は世紀末的。
 紫の花にカモフラージュするハナカマキリは恐ろしくも美しい。
 ニセハナマオウカマキリ(偽花魔王蟷螂)はSFの最強悪役エイリアンのよう。
 アフリカメダマカマキリは羽に目玉模様を持って捕食者から身を守る。
 枯葉そっくりに擬態するカレハカマキリ。

❐肋骨と皮膚を進化させ、グライダーのように滑空する爬虫類たち
 トカゲが跳んだ!ヤモリもニッコリ笑顔(と見える写真)で跳んだ!淡々とカエルも跳んだ!
 ヘビも跳んで追いかけてきた!ヘビは肋骨を広げて浮力を生み出し飛行もコントロールできるのだそうだ。
 それならばとイカも集団で飛んでいる。
もう何が何だかわからない。

❐ミズカキヤモリ
カメラ目線で舌なめずりするヤモリ。
顔についた水滴を舐めとっているんだそうです。

❐昼と夜のゴ…
ページをめくっていたら、うっかり「ゴ」の付く昆虫を見てしまった…

❐ニュウドウカジカ
…えーーーっと…生物なのかなんなのかよくわからない海坊主がぐんにゃり溶けてしまったみたいなものがこっちを向いています…。

❐クマムシ
クマムシのドアップ。灰色で硬質で無機質な造形。
体がムズムズ痒くなってきた。

❐派手な色の虫たち
枯葉や花に擬態する虫もいれば、とにかく派手な色を纏う虫もいる。とにかく派手。カラフル。進化的に何の意味があるのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自然・生物
感想投稿日 : 2018年12月30日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年12月30日

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