少年H〈上巻〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年11月29日発売)
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本棚登録 : 484
感想 : 46
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テレビで映画が放送されてたので見た。水谷豊が出てるやつね。
今感想書いてる時ににあえて商品に新潮文庫版を選んだのはこの表紙のイメージがめちゃくちゃ強かったから。少年Hというと俺の中ではこの表紙のイメージ。
感想は映画版なのでカテゴリは映画。

言わずと知れた作品で、妹尾肇少年とその家族を中心とした視点で戦時中を生きるお話。
神戸を舞台に洋服店を営む妹尾家はクリスチャンで、外国人との交流もあるおかげで国際感覚がある。映画を見る限り水谷豊演じるお父さんは当時の戦争に対して非常にまともなことを言っていて、日本が劣勢になるであろうことや新聞が本当のことを言っていないであろうこと、自分たちが生き抜くためには宗教に関わらず町の人に協力しなきゃいけないことなんかを的確に理解している。
だからそこそこ上手く立ちまわれて、家族も辛かっただろうが不幸はあまり描かれていない。だいたいトラブル起こすのは妹尾少年の余計な一言である…と。

文庫本を読んだのは確か小学校の最後あたりか中学入りたての頃だったと思うんだけど、赤盤の兄ちゃんやおとこ姉ちゃんなんかの話はツライものがあるものの、家族は皆無事でいれたことで特に悲しい物語の印象はなかったかな。
読みやすいし時間があれば一読するもよし、映画をみるもよしだと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2014年8月18日
読了日 : 2014年8月17日
本棚登録日 : 2014年8月17日

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