女王さまの夜食カフェ - マカン・マラン ふたたび

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  • 中央公論新社 (2016年11月16日発売)
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シリーズ2
小さな中庭のある古民家風な一軒家。
昼間は、ダンスファッション専門店。夜は、ドレスや小物を作るお針子たちの賄いを、気まぐれに振る舞う不思議な店。
インドネシア語で"夜食"という意味を持った、夜食カフェ「マカン・マラン」
オーナーは、ドラァグクィーンのシャールさん。
彼は、完治が難しい病を抱えていて、今年初めに受けた手術は、成功したが、術後5年は、予断を許さないらしい。

今回も"自分"を持てず、悩む、女子派遣社員。
老舗旅館の次男で、長兄の急逝で、旅館の跡を継ぐように母から請われ悩む、漫画家志望。
タワーマンションに住み、誰もが羨む裕福な奥様と見られているが、小学生の息子が「発達障害ではないか」と悩む女性。
高2の娘が、急に進路を理転すると言い出し、それに反対し、娘に無視され悩む、シャールの中学時代の同級生で、常連の教諭の柳田。

悩みを抱えた人達が「マカンマラン」に、ふと立ち寄り、雑然と置かれた、アンティークな家具や、マクロビオティックを基本とした、身体にも心にも優しい料理と、シャールさんが持っている、温かさにふれ、自分を取り戻して、一歩前進する。

シャールさんのお父さんが亡くなり、証券マンとして、海外で活躍している時に、急に「オカマ」になった事を「父親に申し訳無かった。父には何一つ、親孝行ができなかった」と 嘆くシャール。
それを聞いて、「お前は病から、ちゃんと戻ってきたじゃないか」と言った柳田の言葉が、沁みた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年6月28日
読了日 : 2022年6月28日
本棚登録日 : 2022年6月28日

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