「猫は後悔するのだろうか」という問いが広大な哲学的世界に接続されている。ギャグも満載で、最良の現代哲学(特に分析哲学系)入門書といいたい。ただし、あとがきによれば、この読みやすいスタイルは「読者サービス」ではないとのこと。筆者に見えている世界を読者にも見てもらおうとの意図が期せずして「読みやすい」スタイルとなったのだろうか。それとも語りえないものを語るためには、イロニーやユーモアーは欠かせないツールなのだろうか?とにかく猫好きな人には悪い人はいないから、野矢さんもきっといい人だと思う。え、なぜそう言い切れるのか?もちろんそれは語りえない。ただ、示されるのみである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2011年8月29日
- 読了日 : 2011年8月29日
- 本棚登録日 : 2011年8月29日
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