雑誌か新聞の書評にて紹介されていましたので、手にとってみました。著者は日経新聞の編集委員で、財務省と政治の関わりを長年に亘って取材してきました。その大成が本書です。
官庁の中の官庁として、戦後55年体制の中で行政の中核的役割を果たしてきた大蔵省が、93年の自民党下野、バブル崩壊による金融危機、そして小選挙区制への移行に伴う内閣主導の政治体制への流れの中で、財務省と金融庁に分割されます。そして、官邸との調整や間合いの取り方が重要になって来ている現状を活写しています。
バブル後の税収の減少と高齢化による社会保障費の増大で、悪化する一方の国家財政の再建について、そして安倍内閣が推進するアベノミクスについて、普段見聞きするニュースや新聞記事とは違う長期的時間軸での見方が得られるのは、大変参考になります。終章にて、財務省が海外の投資家へのIR活動を強化し、日本の財政への理解を得る努力をしていることが印象に残りました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ビジネス・経済・業界
- 感想投稿日 : 2018年11月10日
- 読了日 : 2017年5月1日
- 本棚登録日 : 2018年11月10日
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