平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻)

著者 :
  • 河出書房新社 (2016年12月8日発売)
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感想 : 45
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「平家物語 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集)」(古川日出男 訳)を読んだ。
ええ読みましたとも。
訳者あとがきまで含めて880頁。

原文は『祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、云々』のところぐらいしか知らないけれど、この古川日出男さんの訳文は見事だと思うな。
まさに琵琶の音に合わせて歌うような語りかけるようなリズムだものな。
畳みかける饒舌さが良いです。

単なる英雄譚ではなく人の弱さを余さず語るところが平家物語の真髄か。 

しかしまあ誰も彼もよく泣くのね。

『赤地の錦の直垂に紫裾濃の鎧を着て』とか『赤地の錦の直垂にに唐綾威 の鎧を着て』とか『朽葉色の綾の直垂。その上に赤革威の鎧』とか誰も彼もオシャレだしね。

あー面白かった。

今このときの『安◯派』の凋落ぶりを見るにつけてもまさにまさにおごれる人も久しからずということでございますでしょうか。嗚呼!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月14日
読了日 : 2023年12月14日
本棚登録日 : 2023年12月14日

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