モンテ・クリスト伯 7 (岩波文庫 赤 533-7)

  • 岩波書店 (1957年1月25日発売)
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感想 : 99
5

絶望と希望の第七巻!
ヴィルフォールへの復讐は、思わぬ命までも奪うこととなった。
悩めるモンテ・クリスト伯が訪れたのは、
あのシャトー・ディフ。
ヴァランティーヌ、マクシミリアン、メルセデス、そしてエデ。
彼らの運命は?そして最後の一人、ダングラールへの復讐は?
フランス版大河小説は、これにて完結。
ボヴィル氏(意外と登場回数多し)、ペピーノ、ルイジ・ヴァンパ、
そしてジャコポと、1,2巻での登場人物が再登場します。
最終巻は多少退屈に感じる場面や独白が多いのですが、
超人的だったモンテ・クリスト伯の人間としての部分が
ここで噴き出しているようにも思われます。
復讐について懐疑的にもなった彼がシャトー・ディフで
見出したのが、あのファリア司祭の著作!
過去は未来への指針というべきか・・・感動してしまいました。
ヴィルフォールの絶望は、自らが犯した罪・・・子ども!
ダングラールはの絶望は、積み上げた富の喪失。飢えの恐怖。
マクシミリアンの絶望は希望へ。
メルセデスの希望はアルベール。
モンテ・クリスト伯とエデは・・・「待て、しかして希望せよ!」
今回は世界地図帳を側において読書しました。
実在するモンテ・クリスト島とマルセイユ、
コルシカ島の位置関係、
ノルマンディーのトレポール(ル・トレポール)や
ノワルティエ氏の待つリヴールヌ(リヴォルノ)の場所等を
確認しながら読むのも面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学(外国)
感想投稿日 : 2018年6月7日
読了日 : 2018年6月7日
本棚登録日 : 2018年5月20日

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