烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫) (文春文庫 あ 65-2)

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  • 文藝春秋 (2015年6月10日発売)
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北領垂氷郷・郷長の次男は、ぼんくら少年。
その雪哉が山内の宗家のうつけの若宮に仕えることとなった。
権力争い、陰謀、そして暗殺者が蠢く朝廷での、彼らの運命は?
第一章 ぼんくら次男  第二章 うつけの若宮
第三章 谷間      第四章 桜花宮
第五章 七夕      第六章 回答
宗家・四家 家系図有り。
『烏に単は似合わない』のアナザーストーリー。
桜花宮での后選びの最中に、若宮は何をしていたのか?
近習・雪哉の視点から描かれる朝廷内での陰謀とは・・・。
前作は女性中心の桜花宮が主な舞台でしたが、
今回は中央の朝廷と花街や谷間が舞台の男性中心の物語です。
朝廷内での人間模様、四家それぞれの思惑、宗家の長子・長束、
やっぱり怖い大紫の御前・・・日嗣の御子・若宮への陰謀。
思惑と事件で桜花宮へ行けなかった理由もわかるし、
若宮の、后となる女性の有り様を語る場面もありました。そして、
うつけの若宮と近習になってしまったぼんくら雪哉の関係が
良い感じで進行してると思ったら・・・あの驚きのラスト!
四面楚歌だからこその、人を謀る若宮の、うつけ。
若宮以上に雪哉も抱えている事が多いからの、ぼんくら。
で、元服前って何歳なのか?と思う実際の聡明ぶりと記憶力。
真の金烏の謎、今後の若宮は?・・・まだまだわからないことが
多いけど、多分雪哉はまた登場しそうだな。それだけ魅力的。
前作に続いての登場の澄尾や、長束、路近も魅力的。
次作を読むのが楽しみです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー(日本)
感想投稿日 : 2021年1月8日
読了日 : 2021年1月8日
本棚登録日 : 2020年12月20日

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