内澤旬子の 島へんろの記

著者 :
  • 光文社 (2020年11月18日発売)
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感想 : 12
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小豆島に移住した著者の、小豆島八十八ヶ所札所での、
お遍路体験と、島での生活を綴る、エッセイ。
I 四海線を北へ II 北廻り福田線 III 南廻り福田線
IV 草壁から、西へ V 駆け込み結願
・おわりに
小豆島八十八ヶ所 札所一覧、「内澤へんろ」先達ごあいさつ

「カヨと私」の読了後、著作紹介の中で発見!
過去数回小豆島を旅したときに気になっていた、
小豆島八十八ヶ所札所を踏破しているんですか~?と、
読み始めたのですが・・・むぅ重い。
初っ端からの難行苦行。迷走に高低差、厳しい道の状態。
しかも私生活での厳しい精神状態に、原稿書きや
ヤギの世話までこなしている中での島へんろ歩きで、
所々で吐露している心情がなんとも、ずっしり。
大丈夫か?と思ってしまうのですが、徐々に変化が。
自分中心の目線から、島への目線が増えてきます。
小豆島の自然や地形、地域の特性、言葉について、
遍路を支える人々の存在など。島に移住したからこそ、
島中を歩いて足で感じてきたからこその、変化。
これらは島外の者ではなかなか体験できないこと。
何よりも、諦めずに歩いて結願したのは凄い。
心は迷走してても、バイタリティー溢れる行動は逞しいなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2023年10月2日
読了日 : 2023年10月2日
本棚登録日 : 2023年9月18日

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