個性的な画家が語る、日本美術の歴史と画家たちについての講義。
第一章 日本の古い絵ー絵と絵師の幸せな関係
第二章 こけつまるびつの画聖誕生ー雪舟の冒険
第三章 絵の空間に入り込むー「洛中洛外図」
第四章 日本のヘンな絵ーデッサンなんかクソくらえ
第五章 やがてかなしき明治画壇ー美術史なんかクソくらえ
適宜関連の絵の画像有り。
画家の視点で、楽しそうに痛快に絵の見方を教えてくれます。
なんたって山口氏だもの、その斬新なこと!
初っ端から「鳥獣戯画」嫌いで始まったくらいだもの。
印刷よりも実物を。紙本と絹本での描写の違い。修復の問題。
その絵が飾られていた環境。日本文化の「オリジナリティ」
雪舟の新しさへの挑戦。洛中洛外図の描写様々。
ヘンだけど下手だけど残った作品。応挙の言い分。
イリュージョンとアウトサイダーなアート。美術学校。
明治以降の“日本美術”の登場。何でも描いてやろうな暁斎。
いろいろな技法を取り入れても浮世絵師な芳年。
西洋絵画を解体して日本絵画の一部に再構築した川村清雄。
次に作品を鑑賞するときに、大いに参考になることだらけです。
また、日本の作品だけでなく、海外の作品や作家についても、
ちょこちょこっと述べているのも、興味深いです。特に、
ヘンリー・ダーガーが紹介されていたのにはビックリでした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
美術・演劇・映像文化・博物館
- 感想投稿日 : 2020年3月21日
- 読了日 : 2020年3月21日
- 本棚登録日 : 2017年10月3日
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