■書名
書名:『荘子』 2015年5月 (100分 de 名著)
著者:玄侑 宗久
■概要
完全な受け身――
それこそが自由なのだ
今から約2300年前の中国で成立したとされる思想書『荘子』は、
一切をあるがままに受け入れるところに真の自由が成立すると説く。
後の禅の成立に大きな役割を果たし、西行、芭蕉、漱石など多くの
人々に影響を与え続けている。僧侶にして芥川賞作家である玄侑宗久
が、『荘子』の魅力を存分に語る。
(From amazon)
■感想
凄いですね、この考え方。
「受け身が完全な自由」という考え方は、深いですね。
でも、この考え方でこの世の中を過ごした場合、生きづらい世の中
だと思います。
よほど極める必要があります。
でも、考え方自体は嫌いではありません。
自然に任せる、他人に流される、人の言う事なんて確実なものは
ないのだから、どちらに流れても変わらない。
ここら辺の考え方は好きです。
もう、こういう本は哲学の世界ですから、いかようにでもいいよう
はあるわけで読む人が何を信じ、何を実践するかだけだと思います。
あらを探しても、根本の考え方、前提が違うのだから、論じるだけ
無駄であり、慧遠字ている時点で、ほとんどの哲学を自分のものに
出来ていないという事になります。
ほとんどの本で言われている事は、諸行無常なわけで、ここを正と
するなら、全ては流れているのですから、どこかで、ある教えが
正となり、どこかである教えが正になりを繰り返す事になります。
と、こういう事を言い出すともうキリがないので、終わりです。
仏教、荘子、老子の考え方は、自分にあっている気がします。
■自分がこの作品のPOPを作るとしたら?(最大5行)
行き詰っている、息詰まってる人生の方へ。
読んだ後、体が、心が楽になります。
昔の英知に触れてみませんか?
■気になった点
・人間は自分と違った考えは、すぐに間違いだと決めつける。
・効率を追い求める事は、恥ずかしい。
・人の頼めることと思った瞬間から、人生は薄くなります。
・人の考えや言葉は当てにならないものだから、突き詰めれば
どっちでもいい。
・何事も主張すると、悪徳に変わってしまう。
・どんな変化にも従うということは、何も持たないという事です。
・状況が変われば、出来事の意味も変わってくる。
- 感想投稿日 : 2015年7月26日
- 読了日 : 2015年7月26日
- 本棚登録日 : 2015年7月26日
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