幾つもの別れが描かれ、物語を彩っていた彼らの運命の交点は次々に離れていく。智将と呼ばれたヴァレリーは一度として戦闘に勝利することなく、最後の戦いののち人々はそれぞれの道を歩き始める。〈公正〉と呼ばれたヴァレリーはかつての友に斬られ踏み躙られ、僅かな理解者らとも別れて東方へ赴くが、そこに現れるのはやはり〈彼女〉なのだった……。より一般向けの装いをもって集英社文庫版に再録され、更にまたラノベ風の表紙で星海社文庫に再々録された事実が示す通り、この物語はいつの時代にも読まれ愛される不朽の名作なのである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本人作家その他
- 感想投稿日 : 2016年10月25日
- 読了日 : 2016年10月25日
- 本棚登録日 : 2013年4月29日
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