桃にまつわる、昭和初期の怪しくも美しい物語8編。現代よりもより死が身近であった時代。傍では悪い人生だったであろうに、当人にとって本当のところはどうだったのだろうか?がテーマか。全て佳作であるが、「尼港」の首と父の晩年、「指」のひどい仕打ちの客観視、「二人」の間際の救い、「響き」のもう一度同じ境遇に生まれ変わり、もう一度繰り返せたらよいねという送り言葉の4編が特に気に行った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
純文学
- 感想投稿日 : 2013年2月7日
- 読了日 : 2013年2月6日
- 本棚登録日 : 2013年2月6日
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