花野に眠る (秋葉図書館の四季)

著者 :
  • 東京創元社 (2014年11月28日発売)
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本棚登録 : 354
感想 : 76
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図書館と書店はどう違うのか。なんとなく職業柄考えてしまうのですが、この作品のあとがきにある、

”図書館は、資料収集(本を集める)にある。過去との親和性が高いところである(要約)”

という言葉を読んで、なるほどと思いました。シリーズ2作目の今回も、秋庭の季節の移ろいの中、話が進んでいきます。連作短編集ですが、最後には大きな謎がすべて解決されている、そんなストーリーでした。大地主である秋葉家とそこにまつわる謎を、郷土資料や新聞といったものをもとにひもといていく姿は、図書館が過去を知ることができる資料を持っているからこそのできることなのだと思います。また、絵本にまつわる謎も、同じではないでしょうか。
貸出返却、レファレンスサービス、読書紹介など様々な機能がありますが、この物語を読んで、図書館の意味を考えさせられました。
日野さんと能勢がやっている本の紹介の仕方はなるほどと勉強になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本や図書館や書店の小説・コミック
感想投稿日 : 2015年1月2日
読了日 : 2015年1月1日
本棚登録日 : 2015年1月1日

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