「日常の謎」を描くミステリー短編集。
「波形の声」:小学校四年生の中尾文吾が自宅で襲われた。補助教員の谷村梢は文吾から、スーパーで教師の万引きを目撃したと聞いていた。だが襲われる直前、梢の名前を呼ぶ声を近所の人が聞いていたという。疑惑の目を向けられた梢。声の謎は補助教員期間終了間際の梢のための寄せ書きの裏に声の波形をカッターで刻み、なぞる事で再生するようにしかけの途中だった。その中に梢の同僚教師の服に間違って入ってしまった梢の携帯の着信音が含まれ、犯人が判明した。
「宿敵」:向かい合わせの同級生の老人二人と互いの息子の嫁。向かいの嫁の見栄があった。
「わけありの街」:殺された息子のアパートを借りた母。犯人を見つけたが他の被害者に配慮。
「暗闇の蚊」:獣医の近くに住む元準々ミス日本。世間から失踪したのは二億円横領のためだった。
「黒白の暦」:暴言を吐いた後、客に会ったのはライバル一人。渡した名刺は自分のものだった。
「準備室」:自分の子供が職場見学。息子がいじめで苦しんだ上司は敢えて上下関係が分からないように。
「ハガニアの霧」:有名画家の1枚を持っていた息子が自作自演の誘拐劇で2枚を処分させた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年5月13日
- 読了日 : 2014年10月22日
- 本棚登録日 : 2019年5月13日
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