表紙をパッと見ただけで、「ああ、この絵本の主人公の少女は目が見えないんだな・・・」と分かります。
白い杖をついて、黒いメガネをかけている少女。
15歳の少女はある日、地下鉄の入口で天使に「サヨナラ」と言われ、少しずつ目が見えなくなりました。
そんな少女が地下鉄に入ったり、出たりする風景が繰り返し描かれている絵本。
ほとんどが絵で、文字は上部にちょっとあるのがほとんど。
この本を見ている内に、目の見えない人の風景はこんな風なのかな・・・とふと思いました。
目が見えているなら、いつも乗る地下鉄は同じ風景のはず。
だけど、彼女の風景はいつも違う。
それはとても色鮮やか。
だけど、心弾むようなものだけでなく、不安を感じたり、孤独を感じるものもある。
そのひとつひとつの絵が本当に個性的で、感性の素晴らしさを感じるもので、これを言葉で伝えよというのは無理だと思います。
何が・・・と結論の出るような絵本ではなく、感じる絵本だと思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2013年7月27日
- 読了日 : 2013年7月27日
- 本棚登録日 : 2013年7月27日
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