中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2004年10月19日発売)
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感想 : 59
5

目から鱗が落ちる
それも 何枚も
ときには
「あっ そうだったのだ!」
と つい声に出てしまう

高島俊男さんの
中国モノを手に取るたびに
つくづく思ってしまうことです

ずいぶん前に
「中国の大盗賊」(1989年発行版)
を 読んでいた記憶がかすかに残っていて
その時に
「あとがき」に(本書では)ずいぶん割愛しましたよ
ということが書かれてあったのを
すっかり失念していました

それで、今一度
この「完全版」を手にしたのですが

いゃあ これが
もう 面白く 興味深く
古代の中国の歴史上に登場する
有名盗賊たちを再確認するとともに

前書では すっかり骨抜きになってしまっていた
第五章「これぞハワメツケ最後の盗賊皇帝ー毛沢東」
の章の抜群に面白いこと

その当時(1989年当時)の諸事情の編集が「物足りない状況に」させてしまったわけでしょうが…

本書のあとがきに
前書を読んだ未知の読者から
「もとの原稿を見たい」という依頼があれば
その「もとの原稿」を(資料がつまった)ダンボールごと
送られた高島さん、
そして、そのダンボールをちゃんと
送り返してこられた読者の方、それも何人もの方たち、
それらの存在が本書につながっていることを思うと
なにやら感慨深いものを感じてしまいます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論(考えるヒント)
感想投稿日 : 2018年11月13日
読了日 : 2018年11月12日
本棚登録日 : 2011年10月17日

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