『国家の品格』の著者で数学者の藤原正彦の対談本。
九人の対話相手は
・齋藤孝(教育学者、明治大学教授)
・中西輝政(国際政治学者、京都大学教授)
・曽野綾子(作家)
・山田太一(脚本家、作家)
・佐藤優(元外交官、作家)
・五木寛之(作家)
・ビートたけし(映画監督、タレント)
・佐藤愛子(作家)
・阿川弘之(作家)
日本の現代の教育を中心に、藤原正彦の持論が、対談者との会話の中にしっかりと力を持って、かつユーモアあふれる形で展開されている。
「読み書きそろばん」の重要性、そして国史や非論理的な価値観、また日本人として美意識を再確認させられる良書。
今の日本教育が、どこかアメリカ的グローバリズムにそまり、毒され、小学校からの英語教育やパソコン使用、はたまた株取引まで広がっているそうだ。
対し、藤原正彦はそういった教育体制には批判的で、「一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数。あとは十以下」であると述べている。
『私に言わせれば、朝起きてから眠るまで、一ページも本を読まないという人は、もう人間ではない。ケダモノである。』
だそうだ(笑)。
直球勝負の教育論と、時に(しばしば?)ユーモアあふれるお話で、非常に楽しめる本。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年3月15日
- 読了日 : 2012年3月15日
- 本棚登録日 : 2012年3月15日
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