一人称単数

著者 :
  • 文藝春秋 (2020年7月18日発売)
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本棚登録 : 6867
感想 : 617
5

やっぱり好きだな~、村上春樹。

この短編集8作品。どれも捨てがたい。
なんとなくエッセーのような作品もあるけど、まあ、そこはよしとしましょう。

もう、村上春樹の作品って、ストーリーとかはどうでもよくて(←ちょっと失礼)、村上春樹の描く、文章の美しさとか文章の面白さを愉しむのがいいんだよね。

だからストーリーとかはどうでもいい。
村上春樹がその脳内の情景をペンによって紙に落とす、その文章、その一つ一つのセンテンスを愉しむ、愛でるのが僕にとっての村上春樹作品の愉しみ方。

こういう愉しみ方ができる作家さんの作品って少ないよね。
村上春樹とは全然方向性が違うけど『知らない映画のサントラを聴く』『いいからしばらく黙ってろ!』の竹宮ゆゆこ氏の文章は文章自体を愉しむことができるかな。

いずれにせよ、こういう作家さんの作品は素敵だ。まさに読書人にとっての至福の時間だ。
こういう時間が永遠に続くのだったら、「永遠」もそう悪いものではないかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(純文学)
感想投稿日 : 2020年11月22日
読了日 : 2020年11月15日
本棚登録日 : 2020年11月22日

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