カリスマ手品師(マジシャン)に学ぶ 超一流の心理術

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007年2月5日発売)
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感想 : 19

超一流マジシャンがショーで観客を魅了するために体得した心理術を紹介している.
紹介されているテクニックは30を超え,さらにそれを体得するトレーニング方法まで惜しげなく書かれている.
全てのテクニックが必ずしも,新鮮で目覚しい効果が期待できるようなものではないが,
その全てを意識的に行うことでプロのマジシャンはイリュージョンを展開しているという.
読んでみると分かるけど,全てを意識的に行うことは一朝一夕でできるものではなく,むしろ到底不可能なことのように思える.
それほどまでに心理術を駆使することは難しいが,これからも何度も読みなおすことで少しづつでも身に付けていく価値はある.
そう思った.

-my bookdarts-
コメディアンのビル・コズビーはこう言っています。
「成功の秘訣なんて分からないが、失敗の秘訣はね、すべての人に気に入られようとすることだよう」

観客の前に登場するときは、まず大きく息を吸ってください。胸腔のてっぺんまで空気でいっぱいになったと感じたら、そのまま止めます。そうしてから初めて部屋に入っていくのです。

大事なことは、なるべく正確に話すように努力することです。
「えーと」と言いそうになるたびに、黙ってください。その間は人を待たせるのです。

「○○して、そして△△してください」(命令の二重構造)
一番目と二番目の命令を「そして(~して)」という言葉でつなげています。
これを「命令の二重構造」といいます。聞き手はこういう形の情報に困惑します。どちらの命令に抵抗すればいいのか分からなくて、結局両方の命令を受け入れてしまうのです。

「○○しなければ、きっと△△できませんよ」(テイクアウェイ・クローズ)
このパターンはロス・フレーミングと呼ばれる心理学法則に基づいています。人は何かを失う恐れを感じると、より素早くより断固とした行動をとるのです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年12月10日
読了日 : 2012年1月25日
本棚登録日 : 2011年12月5日

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