AKB48のメンバーである内山奈月さんと九州大学准教授である南野森氏による憲法についての講義をまとめた一冊。
非常に読みやすく、アイドルである内山さんの見識の深さに感嘆するとともにアイドルと准教授の企画本という領域を超えた深い議論が交わされており本当に勉強になる箇所が多くある一冊であると感じました。
日本国憲法について憲法の名宛人が誰であるかや日本での法律の作成方法など学生時代に学習したことよりもさらに踏み込んだ内容について深く知ることができました。
そして、本書で学んだことで印象に残っているところは81条の違憲審査制が明記されている重要性と法律と憲法の力関係は知識として知れました。
南野氏のわかりやすい解説や各章の最後の内山さんのまとめが論点を押さえられており素晴らしく、アメリカでの失敗や様々な憲法を模範として作られた日本国憲法が独裁と民主主義の間の絶妙なバランスで成り立っていることやなぜ70年ものあいだ改正されなかったのかということが本書から学ぶことも出来ました。
本書から学んだことを活かして、憲法をはじめとする法律についてもっと学んでいこうと感じると共に、法律学の入り口に立つとき是非とも手に取って欲しい一冊だと感じました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
法律学
- 感想投稿日 : 2015年12月13日
- 読了日 : 2015年12月13日
- 本棚登録日 : 2015年12月13日
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