新装版 天璋院篤姫(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2007年3月15日発売)
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「幕末」という時勢をここ数年シバさんの色眼鏡でみ過ぎた自分にとって、その行為を否定する気にもなれないが危うさも感じ始めてはいた。そんな中出会えた本書、全く違った視点を与えてくれたことに感謝の念は自然と厚くなる。

国が転覆しかねないその時期に何を小さなことを言っている!と叫びたくなる場面も多々あれば、その国政を任せる人々の人格や品性といったものを抜いて話をするわけにもいかないではないかという側の言い分も伝わってくる。昨今の政治家が自らの短慮によって自らの身を滅ぼしている姿を見聞きするのに同期してそうした部分も響いてくる。

国には様々な国民がいてそれぞれの理想や幸せをすべて叶えることはなかなかもって難しい、ただそうした制約のもとで最大公約数を達成するのがその運営主の腕のみせどころなのだというようなことを改めて考えさせられたりした。

生身の歴史はやはりハッピーエンドばかりではないけれど、そこから学び取れることはいろんな形で転がっている。

継続したい、力となるまで。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年5月29日
読了日 : 2014年6月24日
本棚登録日 : 2014年6月24日

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