「幕末」という時勢をここ数年シバさんの色眼鏡でみ過ぎた自分にとって、その行為を否定する気にもなれないが危うさも感じ始めてはいた。そんな中出会えた本書、全く違った視点を与えてくれたことに感謝の念は自然と厚くなる。
国が転覆しかねないその時期に何を小さなことを言っている!と叫びたくなる場面も多々あれば、その国政を任せる人々の人格や品性といったものを抜いて話をするわけにもいかないではないかという側の言い分も伝わってくる。昨今の政治家が自らの短慮によって自らの身を滅ぼしている姿を見聞きするのに同期してそうした部分も響いてくる。
国には様々な国民がいてそれぞれの理想や幸せをすべて叶えることはなかなかもって難しい、ただそうした制約のもとで最大公約数を達成するのがその運営主の腕のみせどころなのだというようなことを改めて考えさせられたりした。
生身の歴史はやはりハッピーエンドばかりではないけれど、そこから学び取れることはいろんな形で転がっている。
継続したい、力となるまで。
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- 感想投稿日 : 2018年5月29日
- 読了日 : 2014年6月24日
- 本棚登録日 : 2014年6月24日
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