ばら色タイムカプセル

著者 :
  • ポプラ社 (2010年8月7日発売)
3.64
  • (17)
  • (62)
  • (54)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 298
感想 : 60
5

奏の子どもらしくないところと、逆に子どもみたいな大人たちのギャップが面白かったな。
子どものようであっても、そこはやはり長く生きた人たち。人生の先輩はたくさんのことを教えてくれる。面食らいながらもだんだん馴染んでいく奏や、それぞれに死も覚悟する立場でありながら受け入れている人々の鮮やかな生き方が印象的。
田村くんはなんかあるんだろうなあと思っていたけれど、やはりそうかあ。ただやはり同じではないんだろう。似ていても同じ人なんていいない。考えがわかっても、理解できるとは許容できるとは言えない。それが人というものだ。

真夜中のパン屋さんよりか私はこちらの方が好きかもしれない。あと、長子さんの話が好きだったな。ちょっとコミカルであり、それでいて現実を教えてくれた。ただ前半から続く、ゆする騒動にはちょっと笑った。
やっぱり、ゆするらしい。の一文は名言だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: やさしい
感想投稿日 : 2012年9月3日
読了日 : 2012年9月3日
本棚登録日 : 2012年9月3日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする