奏の子どもらしくないところと、逆に子どもみたいな大人たちのギャップが面白かったな。
子どものようであっても、そこはやはり長く生きた人たち。人生の先輩はたくさんのことを教えてくれる。面食らいながらもだんだん馴染んでいく奏や、それぞれに死も覚悟する立場でありながら受け入れている人々の鮮やかな生き方が印象的。
田村くんはなんかあるんだろうなあと思っていたけれど、やはりそうかあ。ただやはり同じではないんだろう。似ていても同じ人なんていいない。考えがわかっても、理解できるとは許容できるとは言えない。それが人というものだ。
真夜中のパン屋さんよりか私はこちらの方が好きかもしれない。あと、長子さんの話が好きだったな。ちょっとコミカルであり、それでいて現実を教えてくれた。ただ前半から続く、ゆする騒動にはちょっと笑った。
やっぱり、ゆするらしい。の一文は名言だと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
やさしい
- 感想投稿日 : 2012年9月3日
- 読了日 : 2012年9月3日
- 本棚登録日 : 2012年9月3日
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