あらためて教養とは (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2009年3月28日発売)
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前半のリベラルアートトとしての教養の誕生史はシンプルで分かりよい。また、現在でも教養の伝統を根強く残しているのは、実はヨーロッパではなくアメリカのIVY LEAGUEだということ、アメリカやドイツでは中央政府に文部省がないということ(つまり、中央政府は教育に口を出さないということ)、日本の私学助成金が明確な憲法違反(89条)だということ、ヨーロッパの中で最も極端に綴りと発音が乖離しているのが英語だということ等々、示唆に富んだ記述がある。最後のしてはならない百箇条はなかなか面白い。勿論、三島の不道徳教育講座からずっと落ちるが、現代としては良く書かれている方だと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書 教養 知的生活 語学
感想投稿日 : 2012年2月16日
読了日 : 2012年1月16日
本棚登録日 : 2012年2月16日

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