前半のリベラルアートトとしての教養の誕生史はシンプルで分かりよい。また、現在でも教養の伝統を根強く残しているのは、実はヨーロッパではなくアメリカのIVY LEAGUEだということ、アメリカやドイツでは中央政府に文部省がないということ(つまり、中央政府は教育に口を出さないということ)、日本の私学助成金が明確な憲法違反(89条)だということ、ヨーロッパの中で最も極端に綴りと発音が乖離しているのが英語だということ等々、示唆に富んだ記述がある。最後のしてはならない百箇条はなかなか面白い。勿論、三島の不道徳教育講座からずっと落ちるが、現代としては良く書かれている方だと思う。
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読書 教養 知的生活 語学
- 感想投稿日 : 2012年2月16日
- 読了日 : 2012年1月16日
- 本棚登録日 : 2012年2月16日
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