鳥が歩くことについての生態学の本です。
書名の『ハトはなぜ首を振って歩くのか』の答えは、46ページの最終行に「○○○○○から、ハトは首を振るのである」とあるように、一言で言うことができます。しかし、ここから発展して、歩くという動作について、あるいは歩く目的について、ひいては二足歩行をする動物(といっても鳥とヒトしかいませんが)に話が及ぶと奥深く、特に鳥類に通底する普遍性と様式の多様性はとても面白いものがあります。
中学校の図書館にあっても良いほど易しい本ながら、示唆に富む発見があります。ちょっとした読み物である(文体はとても柔らかいです)と同時に、きちんとした学術的な構成と展開をとっていますので、論文に行き詰まった大学生が気分転換に読むのにも良いでしょう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
一般書(中高生でも読める)
- 感想投稿日 : 2016年2月21日
- 読了日 : 2016年2月21日
- 本棚登録日 : 2016年2月21日
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