読み飛ばしてしまったのか、2話まで時代がよくわかんなかった。現代かな? 近代かな?って。現代でもそういう表現することあるから。
2話で近代かとわかったのはいいのだけれど、清人を「清の人」としばしば読んでしまい、そうよね極東だもんね、ヴェネツィアの人にはごっちゃになるかもね、なんて解釈してとんだ斜め上の読み方をしておりました。なにやってんだろ。
セリフでは人々は生きているんだけれど、地の文が音のしない無機質で突き放した冷静さを常に保ち、独特の雰囲気を作り上げているのは作家さんの多分特徴で、
読んでる方も常に客観的に誰かに入れこむことなく、世界の上からながめることができて。
それはまた、感情の自由度を高めることにもつながって。
作者に押し付けられることのない、自分自身の感じる意思を持つことができて。
で、まあ、淡々と終わっちゃうのかなあ。1冊が続編のための伏線とかだったら少々アレかなあ……と油断させておいて
僕はね、エピローグでやられましたよ。ああもう!
(´;ω;`)ブワッってこのためにあるんだってもんですよ。ちょっとクヤシイ。
おかげでそっとページを閉じることができたんで嬉しいんですけれど、ああやっぱり1冊通してちゃんとお話になってたんだなあってそういうのも。
日本・フランス・イタリアときて……次はどこかな? 次作も楽しみです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(時代物・近代)
- 感想投稿日 : 2016年9月11日
- 読了日 : 2016年9月10日
- 本棚登録日 : 2016年9月11日
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