東京のきつねが大阪でたぬきにばける 誤解されやすい方言小辞典

著者 :
  • 三省堂 (2017年6月2日発売)
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感想 : 8
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方言って、おもしろいですよね。普段自分が何気なく使っている言葉がほかの地域に行くと伝わらなかったり、意味が変わったりすると本当におもしろいです。

自分は東北で育ち、進学で北海道に行き、それから関東に来たので北の方の方言がとっても身近でした。

幼い頃「ぼたもち」を意味する「はんごろし」を使っている近所のおばちゃんに遭遇し、「半殺し」ではなく「ぼたもち」の意味を知ると、大爆笑しました。子供って残酷ですね(笑)。半分しかつぶさないからはんごろし!!知らない地域の人が聞いたらぞぞっとするのではないでしょうか。その落差がたまらないです。

あと、どうやって説明していいのかが分からない言葉が「いずい」。北海道に進学した時友達が使っていたのですが、使っている状況からなんとなく意味が分かり、そしてとても便利な言葉だと思ったのです。その感覚を実感したのは、つけ慣れない腕時計をした時、アクセサリーを付けた時。ああ、この感覚が「いずい」んだな。はっきりと「嫌!」っていう違和感じゃないんですが、なんとなく違和感。これをたった3文字で伝えるなんてすばらしい!

自分は南の方の方言をほぼ知らないので、そこらへんも興味深く読んだのですが、やっぱり自分の知っている言葉が出てくると「そうそう!!」「あるある!!」とテンション上がりました。

「私は方言なんてつかってないわ!」という人に是非読んでいただいて、「あ、これ、方言だったんだ!!」と地方独特のショックを受けていただきたいものです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 学術書
感想投稿日 : 2017年7月2日
読了日 : 2017年7月2日
本棚登録日 : 2017年7月2日

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