風の中のマリア (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2011年7月15日発売)
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本棚登録 : 7106
感想 : 881
5

面白かった!
百田尚樹さんとっても敷居が高いと思ってましたが、読書歴が短い私も楽しく読めました。

勇敢な戦士マリアの目線で、オオスズメバチの一生を学べます。
1匹の女王が築く女だけの帝国。
それぞれが与えられた役割をこなして生きていく。
単体での狩りや集団での狩り。
女王バチ殺しなど、めちゃくちゃオオスズメバチやその他のハチに詳しくなれます。

冷徹で残酷な虫の世界。
人間から見るとたった1ヶ月。
恋をして交尾をする為だけに産まれてくる虫もいれば、偉大なる母と産まれてくる妹達の為だけに一生を捧げる虫もいる。
自分は何故、何の為に産まれたのだろうと思う事って、虫も人間もあるのかなと…
何かの歌詞ではないけど、わからないまま終わるのはなんだか嫌だなぁなんて。
虫と喋らないことには実際には知り得ない事ので、想像がふくらみました。

1匹ではなく巣全体で1つの虫だと言うのも考えさせられるし、マリアの最期も大変美しく感動しました。

みなしごハッチはオスバチ、みつばちマーヤは働きバチだったなと思ったらあの頃のアニメにも深みが…

って言うか離婚した元旦那の浮気相手もマーヤって名前だったなといらん事まで思い出した(笑)

私の最期はどんなものだろうとも思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月14日
読了日 : 2023年6月14日
本棚登録日 : 2023年5月21日

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