赤ちゃんをさがせ: The Adventures of Midwives (クイーンの13)
- 東京創元社 (2001年10月1日発売)
昔、赤ちゃんを卵で産みたいと言った女優さんがいたが、この本の表紙を見て、ふと、その言葉を思い出した。
殺人事件もなく、家庭的な事件と言うか、ごたごたの出来事で、右往左往しながら、解決して行くほんわか小説。
これを、安楽椅子ミステリーと言うのでしょうか?
3話から構成されていて、
「お母さんをさがせ」は、何年か前に、何処かの御曹司が、東南アジアで、自分の子供を沢山出産させて、自分の血のつながった子供達で、自分の帝国を作りたがった事件があったと、思う。
それに似たようで、少し、裕福であれば、男の子に自分の会社を継がそうと、考える事があるとすれば、怖いと、思った。
小説では、出産で困っている人も助かるので、一挙両得のように書かれているが、妻のさつきさんの気持ちは無視されていると思う。
3人の中で本当のお母さんでなく、誰が、奥さんであるか?の方が重要である。
「お父さんをさがせ」は、女子高校生のお腹の父親は、3人のうちの誰か?
父親も未成年の透。
どちらの両親も金銭面は、大丈夫であろうが、余りに、若くして、子供を授かっても、今の時代、虐待や育児放棄などにならないかと、心配になる。
「赤ちゃんをさがせ」は、自宅出産、水中出産にまつわる、いかがわしい宗教団体が、出て来る。
ボケと突っ込みの助産婦と、見習い助産婦が、ドタバタと、動きまわり、その状況からの判断で、明楽先生が、事件の解決の糸口を見つけ出し、万事解決へと、導くのであるが、少し、物足りなさも、感じた。
テーマとして、自宅出産と言うのは、今も健在なのだろうか?
- 感想投稿日 : 2016年3月12日
- 読了日 : 2016年3月12日
- 本棚登録日 : 2016年3月12日
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