最新版 はじめて講師を頼まれたら読む本

著者 :
  • KADOKAWA (2017年9月14日発売)
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本棚登録 : 86
感想 : 10

【概略】
 「90分の講演、お願いできませんか?」というリクエストなんて自分には縁のない世界だ、などと思うなかれ。人生は何が起こるかわからない(からおもしろい)。そんなリクエストを受けたあなた、さてどうしよう。プロの講師と呼ばれる立場の人だって、その殆どが「お願いできますか?」から始まっている。吉本興業にてマネージャーとして経験を積み、プロの講師としてのキャリアを積み上げた著者が、はじめてのオファーから現代に至るまでの講師業としてのイロハを包み隠さず披露してくれる一冊。

2023年03月02日 読了
【書評】
 とあるご縁で手に取ってみた。
 基本的に自分は、自己啓発本であったり自分が中心軸に置いている分野については、読んだ本から何かを吸収するというよりも、自分が考えてきたこと試してきたことや自分の世界観を「確認する」ようなイメージで読み進める。だからかいつまんで(要約して)知っておくだけでよい、といった読み方は(このテの本については)ナシだし、非合理的であり無駄であるかもだけど、自身で考えるというプロセスを先に置かないといけないと思っている。
 ・・・という前提でこの本を読み終えた。「ホッ」と思うところと「あぁ、耳が痛い」というところが色濃く出ていて面白く読めた。
 「ホッ」と思うところは、自身が得意としているアウトプットの部分。「5分で一つのトピック(ネタ)」という部分なども、今自分が YouTube で7分のスピーチを投稿していたり、10分以内のラジオ動画を投稿している点につながっている。研修やワークショップを通じてシェアしてきたことが、著者のようなキャリアや実績のある方によって「大丈夫だよ」と言われたこと、嬉しい。
 「あぁ、耳が痛い」という点は、自身の営業センスというか、外側に向けた配慮の部分。結局は、相手への配慮の延長線上にあることなのだよね。この辺り、自分は壊滅的に、ヤバい。孤高の、唯一無二の存在ならともかく、そんな状態になっていないのに、この営業センスについて考えてこなかったのだよね。ここで言う営業センスは、講師の仕事を取る営業センスではなく、もう一段抽象度が高いレイヤーに存在している。「相手への周囲への、提案スタンス」と言い換えてもいい。これは「講師」という枠を取っ払って、他業種、例えば車の営業であったり、人材派遣の営業であったり、総務という立場に置き換えても通用する。
 そんな自分だけど、打破をするためには、本書では第二章⑦前日までの準備と第三章⑪指名を増やす に書かれている事柄がキーとなるような気がする。ここで細かなコトを書き始めると、既に書評の枠から外れたものになっているのに更に収拾がつかなくなる。そのため割愛をするけれど、要は「ちょっとした(相手への)配慮」なのだよね。これが自分には圧倒的に足りない。
 定期的に友人が経営する接骨院に通い、身体のメンテナンスをしている自分。「ちょっと姿勢がずれてきてるね」とか「肌の感じがよくなってるね(おかしいね)」といったプロの目線でコメントをもらってる。そんな感覚で、一年に一度ぐらいのペースでこの本を読んで、姿勢が崩れていないか・良くなっているかといったことを確認してもいいかもね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: パブリックスピーキング
感想投稿日 : 2023年3月2日
読了日 : 2023年3月2日
本棚登録日 : 2023年3月2日

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