教科書が教えない歴史

  • 扶桑社 (1996年8月1日発売)
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本棚登録 : 211
感想 : 16

日本近代史を知りたい方にはオススメの一冊。
中学生が読めるレベルを狙ってるだけに、非常に読みやすいです。

ひとつの出来事、ひとつの人物ごとに2~3ページずつ
スポットを当てて解説するという構成。
歴史の連続性を考慮した構成ではないので、
まず別本などで歴史の連続性を知った上で読むと、
よりおもしろく読めると思います。

今回の気付きは、なぜペリーが来航したかってこと。
これは米国の領土拡張戦略のひとつの過程。
米国は中国大陸のマーケットが欲しかった。
そのためには、米国、中国の間にある日本を攻略する必要があった。
その攻略の足がかりのひとつが、ペリー来航であるってこと。

大東亜戦争もしかり、その過程のひとつ。
大東亜戦争敗戦の日、米国のニューヨークタイムズ誌に
「ペリー以来の願望達成。太平洋に邪魔者はいない。
中国大陸のマーケットは我々のもの。」と書かれたいたそうです。
邪魔者って…。

さてさて現状はというと…
米国の目的は達成できてるのでしょうか?
Googleの撤退行動でもわかるように、
米国も「思い描いてたことと、なんかちゃうなぁ…」と
思ってきてるのではないでしょうか。
大きな目で見ると、米国の領土拡張戦略は失敗しつつある、
ということかなぁとも思います。

読書状況:いま読んでる 公開設定:公開
カテゴリ: 日本近代史
感想投稿日 : 2010年6月17日
本棚登録日 : 2010年6月17日

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