ジャンプ

著者 :
  • 光文社 (2000年9月1日発売)
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本棚登録 : 254
感想 : 55
5

確か、東野圭吾の「秘密」が映画化された時のコピーにあった気がするが、「別れは二度目の方が切ない」というのを思い出した。

とてもとても切なかった。

冒頭の『一杯のカクテルがときには人の運命を変えることもある』とあるように、一つのアクションから思いもかけない展開が始まることがある。
そして、自分の前から姿を消したガールフレンド。

「もし、あの時、そうしていれば」
オイラもこれまでの人生、様々な局面で、一体何度悔やんだことか。この手に掴みか
けていたはずなのに、指の間からこぼれていってしまう。
悔やんでも、もうその時はもどらない。

「なぜ、あの時、そうしなかったのか?」
答えがわかった時には、もうその答えは必要ないものだ。

沢山の後悔に苛んで、生きていくよりは。
どこかで区切りをつけなければならない。
辛く悲しいけれど、確かに勇気を与えてくれる一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学
感想投稿日 : 2013年3月10日
読了日 : 2008年6月23日
本棚登録日 : 2013年3月10日

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コメント 2件

vilureefさんのコメント
2013/03/12

grapefruits-choudaiさん、こんにちは。

佐藤正午の作品に☆5つつけているのを見てすっごく嬉しくなりました。
佐藤正午、良いですよね~。
人生における分岐点を描くと言う意味では、今ドラマ化されている「身の上話」にも通じる作品ですよね。

ちなみに一番好きな作品は「きみは誤解している」です。マイナーですかね(^_^;)

メノさんのコメント
2013/03/12

vilureef様

コメントありがとうございます♪
佐藤正午、好きです。
好きですと言っておきながら、大して読んでいないのですが。「これいい!」って思っても、あえて、その作家にのめり込まないようにしているのです。だから私の場合、広く浅く読んでいる感じだと思います。佐藤正午は「ジャンプ」と「リボルバー」と「Y」というのをこれまで読みました。中でも「ジャンプ」は読後の余韻も素晴らしかった記憶があります。vilureefさんのオススメもいずれ読んでみますね!

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