皇帝ヴェスパニアヌスとその右腕ムキアヌス、長男ティトゥスをメインに、ローマの内乱期に起きた二つの異民族の反乱を鎮圧し、ローマ帝国を建て直すまでが描かれる。
異民族の反乱のひとつは、「ガリア帝国」建設を掲げたゲルマン系ガリア人の反乱。もうひとつはイェルサレムでのユダヤ人の反乱「ユダヤ戦役」。ユダヤ戦役は紀元1世紀後半の出来事だけど、この時点ですでに、敬虔なユダヤ人にとっては「イェルサレムに(ユダヤの)神権政体を樹立することこそが、正統」だったという文に、中東問題の歴史はもう始まっているんだなと思った。
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カテゴリ:
時代物・歴史文学
- 感想投稿日 : 2023年1月30日
- 読了日 : 2023年1月30日
- 本棚登録日 : 2023年1月30日
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