ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2012年4月13日発売)
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本棚登録 : 10843
感想 : 872
3

第一章は読みにくかった。
みずほのプライドの高さや
格好をつけたような文章や
チエミを下に見た、ものの言い方が。
母親との話も思わせぶりで
だいぶ引っ張った挙句そんな話?
と思ってしまった。
言い方は悪いけれど
そんなに大層な事でもないのでは。。
みずほはとても傷ついた、と
くどくどと語っていたけれど
でもそれって
下に見ていたチエミ親子と何が違うの?と
冷酷な気分になってしまった。
読者をモヤモヤイライラさせるのが
多分、作家さんの狙いなのだろうけど。
にしても、どうして妊娠、流産を経て
赤ちゃんポストの事が気になるとか
友達もその意識に納得するとか
取材するとか無理があるのでは。。
出てきた時点でチエミが関係するのね
とわかってしまい、
何度か読み続けるのが辛くなってしまった。

一転、第二章はとても読みやすく
スピード感も出てきて
チエミの気持ちが素直に現れていた。
みずほが思っているほど彼女は弱くもないし、
プライドも誇りもあるし。
翠もいいキャラクターでチエミを守ってくれて
別れの場面は涙が出てきた。

チエミからはみずほが眩しく見えていて
でも彼女の、私はあなたとは違うという
雰囲気を感じ取っていて。
だから彼女と同類の彼と関係を持つことで
勝った?もしくは同等だよと気持ちに
なりたかったのかな、と思う。
結局、それは叶わなかったし、
ただ徒労に終わっただけだったけれど。。

こういう女性同士の関係は煩わしい。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月10日
読了日 : 2023年9月7日
本棚登録日 : 2023年9月7日

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