和の国富論

著者 :
  • 新潮社 (2016年4月22日発売)
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先日、小菅村でご講演を聴かせて頂いた藻谷浩介さんの新刊『和の国富論』(新潮社)を拝読。
講演会終了後に著書サイン会となり思わず1冊購入。さすが藻谷さん、商売上手(笑)一言二言でしたが、小菅村の林業について会話させて頂きました。全国を廻られ各地の先進的な林業を見聞きして来られた藻谷さんからもっと林業についてお聞きしたかったが独り占めできず我慢。

本は6名の方々との対談集です。
その6名のお話から日本経済を再生させる6カ条。
1)企業統治は「ガバナンス強化」より「家業化」せよ
2)農林漁業は「効率化」より「需要高度化」せよ
3)地方創生は「雇用」よりも「営業生活圏」の確保で
4)リーダーは「進学校」より「崩壊学級」で錬成せよ
5)老後不安は「特養増設」より「看取り合い」で解消へ
6)日本国民は「参勤交代」で都会と田舎を往復せよ

この本を速水林業の速水亨さんもFacebookで紹介されておられましたが、対談者のお一人の速水亨さんの経営哲学から多くを学ばせていただきました。

『生産性向上に向けた壮絶な自助努力』
『フェアな競争を担保する国際的なルールの重要性』
『日本の林業はこれからアメリカの人工林施業技術に学ぶべき点が多い』
『海外で違法伐採された木の日本への完全輸入禁止』
『森林組合のような組織が団結して丸太の販売交渉力を獲得すべき』等々勉強になりました。
ご興味を持たれた方は、ぜひご購読を。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年10月30日
読了日 : 2016年10月30日
本棚登録日 : 2016年10月30日

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