六カ国協議の日本代表をとりまとめたアジア大洋州局長であり,最終的には外務事務次官であった藪中氏。
その外交の実質トップが退任してすぐに書く外交の本なのだから,おもしろくないはずがない。
普段,「外務省は・・・」と否定的に捉えることが多かったが,その外務省が実はどのように活躍していたか,活躍していなかったかがわかった。国際政治のバランスのようなものも感じ取ることができる。おもしろい。
日本的外交は非常に敏感。例えば,オバマ大統領の一般教書演説に日本の名前が出るかどうかなどは,本来,日本としてはそれほど気にする必要がない事項。にもかかわらず,とくにマスコミが先導して,相手の反応を過大に感じ取りすぎ,自ら不利な方向に動くよう働きかけてしまうという点には納得。
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- 感想投稿日 : 2012年2月26日
- 読了日 : 2011年6月29日
- 本棚登録日 : 2012年2月26日
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