ラーメンが工業製品化し、モータリゼーションに乗っかって「ご当地」の偽史を纏い、付加価値獲得のために職人芸的な世界になっていく様子が描かれている。日本の経済・流通の変化がそこに絡んでいく。
重要なのは、ラーメンそのものの変遷だけでなく、ラーメンを取り巻くメディアの変遷も追っていることだ。T型フォードがまさにそうであったように、現代社会ではマーケティング抜きにして付加価値を提供できない。そしてメディアが作りあげた「ラーメン職人」像の通りに、彼らは作務衣を来て手ぬぐいを頭に巻くのである。
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- 感想投稿日 : 2011年11月6日
- 読了日 : 2011年11月5日
- 本棚登録日 : 2011年10月25日
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