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- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865000153
作品紹介・あらすじ
障害がある人は家族が面倒をみて当たり前、そんな貧しい福祉をカモフラージュするのが、美談や家族愛の象徴として捉えてきた社会の眼差し。そしてその眼差しをそのまま内在化させ疲弊していく多くの親たちがいる…。重い自閉の子をもつ筆者が、親同士のおしゃべり会を通して気づきを深め合ってきた、「私」のそして「私たち親」の息苦しさとその解き放ちの物語。
感想・レビュー・書評
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重い知的障害を持った子の親の、きれいごとではない、胸に渦巻くいろんな感情がありのままに綴られている。
「障害児を持った親」はなにも特別な人間ではない。仕事もしたいし時には息抜きもしたい。「障害のある子を産んだのだから仕方ない」ですませていいのか。障害があっても社会に役立つ働きができれば「立派な障害者」、その親は「勝ち組」とされていいのか。「障害のある子を産みたくない」のは(気持ちは分かるが)、それだけ「障害のある子を育てにくい社会」ということではないのか。等など、考えさせられた。
障害者のことを知る、考える、とは決して「障害があってもこれだけのことができる、人間の可能性の素晴らしさ」「障害児を育てた立派なお母さん」に感動することではない。「立派な障害者」ではない人の生活、支える家族の現状、何が必要なのかを知ることからではないかと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(9/16一読、11/9二読)
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