今回は短編集ですが、前作にからめた外伝や、妖の恋噺も見られたりして、より内容の濃いものになっています。一太郎の腹違いの兄である松之助の生い立ちから、例の大火までの経緯と後日譚が「空のビードロ」で語られますが、このビードロの情景描写がじつに美しく物語に色を添えているようです。やりきれない心の傷を癒すビードロの珠、若だんなの心と同じくらい澄んで綺麗だったに違いない。
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- 感想投稿日 : 2019年12月23日
- 読了日 : 2012年8月17日
- 本棚登録日 : 2019年12月23日
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