巴波川(うずまがわ)高校(進学校・うず高)に入学した高校生たち5人の短編集。
『夏の階段』石造りの8段ほどの階段。奇妙なのは、その階段の上に上りつめても、何もないのだ。純情階段に心惹かれて登ってみた玉木崇音(たかね)と遠藤珠生。玉木はそこから見えるある民家の窓辺の少女に恋をして・・・。
『春の電車』進学校に入学したけど、みんなのテンポについていけないポエミーな緑川千映見(ちえみ)。
『月の望潮』妹大好きで緑川さん好きな福田和麿(かずま)。ちなみに妹は不登校で遠藤珠生と知り合い。ちと理屈っぽい秀才タイプ美男子。
『雲の規格』イケメンでモテてる男だと自分で思っている河野健治。ヒーローになりたいけど、空回り雰囲気イケメン。
『雨の屋上』遠藤珠生(たまき)は、中学でいじめにあって不登校になっていた時期があったけど、高校ではみんなを観察し、いい人間関係が築けるよう、明るく八方美人的にも見える振る舞いをする。美人なので男子に勘違いされたりもするけど、内心はいい人になろう、昔の自分を乗り越えようと努力している。福田くんの妹には偽善者だと皮肉を言われつつも好かれていたりするけど、遠藤珠生が本当に欲していたのは・・・。
どの短編もラストがさらっとしててまとめてないかんじがいい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年8月15日
- 読了日 : 2018年8月15日
- 本棚登録日 : 2018年8月15日
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