あしながおじさん (新潮文庫)

  • 新潮社 (1954年12月28日発売)
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本棚登録 : 1916
感想 : 245

ひゃぁ~、やっぱり、これですよね~。

新訳となった「あしながおじさん」を読み、
大変面白く、でもなじみになじんだこちらが懐かしくなり、
翌日読みました。

なにせ、30年来のお付き合いでございますから、
どうしたってこちらの方が愛着がありますの!

お若い方、初めて読む方は新訳でよろしいかと存じます。

好きな本の新訳って何かとイライラッとくることあるけれど、
畔柳さんの翻訳は、うん、問題ないんじゃない?
(いつものように、上から)

でもさ、こちらの松本恵子さんの翻訳の言葉遣い、
これがね、私は好きだからさ!

「いいあんばいに」「大いに愉快に」
「とても美しゅうございます」
なんて、ちょっとパラパラめくっただけでも
次々、今はほぼ使われない、でも魅力的な日本語が
散りばめられているよね。

あと「髪を出来るだけ豊富にちぢらして」
(これはロック・ウィローの女中キャリーの行動ね)とか、
「料理番はいつでもこね粉をひとかたまり取っておいて
子どもたちに焼かせてくれます」
(これはサリーのお家へ行ったときのお話ね)とか、

いかにも昔っぽい言い様、でも心がほのぼのとして
なんだか面白くて嬉しくなるこの気持ち、
伝わるかしらん。

ずっと大事にしよ、この本。
裏表紙チラリ…、本の値段…240円、安い!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 私の成分
感想投稿日 : 2017年8月26日
読了日 : 2017年8月26日
本棚登録日 : 2017年8月26日

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