続いて、こちら!
こちらの本は、シリーズの中でも
一、二を争うほどぼろくなってる!
新潮文庫名物のスピン(しおり)が
途中で切れて役にたたないようになっている、
そこがまた、嬉しい!
ホームズとの出会いは、中学生の時、
NHKで放送されていた、ホームズのドラマを
はじめてみた、それが「赤髪組合」だった。
その「種明かし」にひっくり返るほど驚いたね。
「へ~ぇ!犯人ったら、あったま良い~!」ってね。
この巻には、その「赤髪組合」をはじめ、
「花婿失踪事件」とか、「ボスコム谷の惨劇」とか、
「青い紅玉」とか、「まだらの紐」とか、
ホームズ好きの人が耳にしたら
「はいはいはいはい…ここは私が…」って、
もうしゃべりだして止まらなくなること請け合い!
『私は、陛下がまだひと言もお発しになりませぬうちから、
ヴィルヘルム・ゴットスライヒ・ジギスモンド・フォン・
オルムシュタイン陛下、カッセル・ファルシュタインの大公、
すなわちボヘミア国の今生陛下にあらせられると
存じあげておりました』(「ボヘミアの醜聞」)
ホームズ先生の記憶力、凄いよね。
「かわゆいアリス」(「ボスコム谷の惨劇」)
可愛い、じゃなくて、かわゆい…
「ジプシーたちは多く頭にぽちぽち模様のハンカチを
まいておりますから、」(「まだらの紐」)
ぽちぽち模様…
などなど、翻訳もなんだか面白いところが色々ある。
こういうさあ、犯人にも同情出来るって言うか、
そういう作品が良いよ。
あと「…これ事件ですか?」みたいな、
そんなものあるのが良いよ。
最近多い、サイコパスが無差別殺人して、
それを…なんて、粗筋みただけでうんざりだよね。
やっぱり事件にも情緒とユーモアと
エレガンスが欲しいね~。
- 感想投稿日 : 2017年10月22日
- 読了日 : 2017年10月22日
- 本棚登録日 : 2017年10月17日
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