谷崎生誕歿後50年ということで、谷崎作品をさまざまな作家が漫画化。中村明日美子、今日マチ子、高野文子、山口晃と錚々たる顔ぶれ。とはいえ、まあまあ面白くないこともないこともないこともないかな、というくらい。
全体的に、耽美だの変態だのという谷崎のイメージ・文脈に沿った作品と作家のチョイスになってる。個人的には、谷崎はものすごく常識的でものすごくできのいい通俗小説家以外のなにものでもないと思っているので、こういう文脈はまたか、という印象しかない。
その点、山口晃と高野文子はそういう型からから自由でよかった。特に山口晃の作品は、ただひたすら女中の思い出話というエロとも耽美とも無縁な内容で、それがかえって良かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
コミック
- 感想投稿日 : 2018年8月29日
- 読了日 : 2018年8月29日
- 本棚登録日 : 2018年8月29日
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