12世紀に入った頃、十字軍の第2世代の時代になると、確保したエルサレムを防衛するというキリスト教サイドの大変さが今でいう米国のアフガン駐在などと重なります。その中でライ病持ちのボードワン4世というエルサレム王国の若い国王の人望、実力など、個別には魅力的な人材がいたのですね。一方、イスラム側はヌラディンからサラディンという英雄が出て、1183年のボードワン4世亡き後のエルサレムへの闘いが・・・。テンプル(聖堂)騎士団、聖ヨハネ(病院)騎士団の2つの性格の違いなど詳細な記述で、騎士団の存在は映画の中では良く見ますが、背景などを改めて良く理解できました。1187年のエルサレム陥落を巡るサラディンとバリアーノ・イベリンの対決と友情は宗教を超えた騎士道が通用した時代であると感動モノです。そしていよいよ十字軍は第2段階を終わり、再び陥落したエルサレムの奪還へ向けた次の物語への期待が高まります。
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カテゴリ:
世界史(西洋中心)
- 感想投稿日 : 2013年8月16日
- 読了日 : 2011年5月16日
- 本棚登録日 : 2013年8月16日
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