「『勝つ理由が無い』といいながら負けると苦しいのは何故だ 中途半端だ僕は」
思い悩む零が、棋士歴40年で引退間際の松永七段へ問いかけた言葉。
「将棋 好きですか…」への、
「そんなっ言葉なんぞで言い表せるものかっ」って答えがきっとすべてなんだろうな。
ラストの叫びも素晴らしかった。あれは二海堂が解説中、零に訴えた気持ちでもあるよね。
「『潔い』のと『投げやり』なのは似ているけど違うんだ!!」
二海堂のこの言葉も胸に突き刺さった。将棋に真剣になるということは、人間と真剣に語り合うということなんだと。
高橋くんとの「逃げたりサボったりした記憶を失くしたかった」って話も印象深い。零の世界が少しずつ広がっているのが心地いい。
シリアスなシーンだけでなく、川本家での将棋基礎講座もわかりやすく可愛くてとてもよかった。あと、松永七段戦での穴熊が出てきちゃうところも笑った。
将棋の面白さだけでなく、棋士としての生き方から青春まで、いろんな角度で楽しめる作品だと感じる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2019年10月31日
- 読了日 : 2019年10月31日
- 本棚登録日 : 2019年10月31日
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