被告人、前へ。: 法廷で初めて話せることもある

  • 河出書房新社 (2007年9月1日発売)
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感想 : 13
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週に五日は東京地裁に通い、傍聴した裁判は一万に近い。そんな著者による裁判の傍聴記録。


先に読んだ北尾氏の著書に傍聴仲間として登場していた阿曽山氏。はたして両者の違いはどのようなものかと気になって読んでみることに。
端的に言えば、北尾氏は人を見ていて、阿曽山氏は事件を見ているということでしょうかね。法廷では真実を語るという前提なのだけど、そこには聴衆に向かってのパフォーマンスも含まれると思うんです。特に裁判官には好印象(?)を持ってもらいたいだろうし。そこにドキュメンタリーのドラマを感じるのが北尾氏。一方当事者から聞かなければ見えてこなかった事件の側面を見つけることに喜びを感じるのが阿曽山氏、と言う風に感じましたが。
どちらにしても気になったのが、被告人には弁明の機会が与えられるのに対し、被害者の言い分と言うのはどうなるんでしょうね?それこそ殺されてしまっていれば声を上げることも出来ないのだけれど、なんだか不公平感を感じてしまう。まあ被害者の姿が見えてこないからこそ、裁判を楽しむなんて言えるんでしょうけどね。
どうしても気になった事件が、ロックバンド内部で起きた暴行事件。ギターが下手だからって。あぁ、今じゃ金爆がそれで成功してるのに・・・。ボーカルよ、歌と曲がしっかりしてればよかったんじゃなかろうか?しかもあちらはギター自主的に体張ってますが・・・。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2014
感想投稿日 : 2014年1月18日
読了日 : 2014年1月18日
本棚登録日 : 2014年1月18日

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