真面目なサラリーマン・河合譲治は、カフェで見初めた美少女ナオミを理想の女性に育て自分の妻にする。成熟するにつれ妖艶さを増し、男友達も群がり、譲治も魅惑的なナオミの肉体に翻弄され、身を滅ぼしていく。
ナオミに対する譲治の愛憎。狂気的なまでの渇望、何度かある二人の喧嘩のシーンは圧倒的。
女性の服装(着物)へのこだわり、活動写真、社交ダンス(当時、女性は着物で踊っていた)など、大正時代の風俗もたくさん描かれている。また、西洋人への卑屈なまでの崇拝と、その裏返しとしての軽蔑も印象的。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年8月18日
- 読了日 : 2022年3月23日
- 本棚登録日 : 2022年4月7日
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