理想だらけの戦時下日本 (ちくま新書 1002)

著者 :
  • 筑摩書房 (2013年3月1日発売)
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本棚登録 : 151
感想 : 20
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朝ドラで’’戦時下の庶民生活’’がえがかれていたので手に取った。この本は戦時下といっても、太平洋戦争に突入する前の日中戦争時代の、国民精神総動員運動に端を発した、ラジオや映画・体育・日の丸と君が代などに絞っており、アメリカから経済封鎖されて太平洋戦争に突入した後の極端な窮乏は示されていないので、全く物足りなかった。いつ日中戦争が終わるかわからない、いったい日中戦争は何の目的で続けてるのかぴんと来ない厭戦気分の蔓延は感じられたが。とにかく本のタイトルに偽りアリ。唯一、上流階級で構成されている愛国婦人会と、庶民階級で構成されている国防婦人会の、お互いをけなす面は、戦時下だろうといつの世も女性グループてこうなっちゃうのね、という現象を垣間見れたが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2020年10月31日
読了日 : 2020年10月31日
本棚登録日 : 2020年10月31日

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