「母娘が何故入れ替わったのか?」「何故事件が起こったのか?」「娘は何をどう思っていたのか?」などの真相追求を期待すると消化不良かも。その辺りの心理描写などがあるとより物語に入りやすいかなと思ったのと、序章〜三章の児相パートまでが特に後半の伏線とかではなかったのが拍子抜け(ミステリだと思って読んでた)。
ただ、最後を読んで、この作品は“受容”の物語かな、と思った(自分の今までの境遇への受容、“萌果”であることへの受容、齋藤や細川夫妻のように真摯に向き合ってくれる人々や自分の犯した罪にきちんと向き合う“受容”)。自分や周りを受け入れる、というのは佳奈のように生きてきた人間、罪を犯した人間でなくてもきっと難しいことだと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年10月28日
- 読了日 : 2022年10月28日
- 本棚登録日 : 2022年10月21日
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