ぼくんち<全> (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館 (2003年4月12日発売)
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本棚登録 : 632
感想 : 88
5

 生きているのがいやにならないのかってぐらいどん底の生活の中、必死に必死に生きてゆく。意図せずに。絶望的なほどの貧困街で、一太と二太は生きていた。そこに加わるかの子ねえちゃん、そして多くの人間たち。
 リアリティがありすぎて、何処かゾッとし、それでいて胸の奥がぎゅうと締めつけられる。
 かの子ねえちゃんは言った、「幸せになりたいだけなのに」。そう、みんな、幸せになりたいがために生きているだけなのに、どうしてこんなに傷ついてしまうのだろう。傍目からは不幸に見えても、幸福なときもある。傍目からは幸福に見えても、不幸なときもある。
 彼等はどっちだったのだろう。
 彼等は、幸せだったのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画(ジャンル問わず)
感想投稿日 : 2009年10月31日
読了日 : 2008年9月2日
本棚登録日 : 2008年9月2日

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